about coffee

 

 

なにを選ぶべきだったか

 コーヒー豆を買うとき、私が今までに気にしていたのは、コーヒーのブランドでした。ブランドの信頼感というものかもしれません。でも、考えてみれば、なにをもって「信頼感」をはかっていたのか、、、。

 

 長い間、考えなしにコーヒーを選んできましたが、やっとわかったのは、その豆が、美味しく飲まれたいという思いの下で提供されているかどうかが大切なんだということでした。

 ちょっとざっくりしていますね、

 つまり、コーヒーが美味しくあるための基本条件について知る必要があったのです。

 あちこちのコーヒーショップでお聞きし、本や講習会で学んだところ、コーヒー豆は、焙煎された段階で、美味しさを約80%約束されているということでした。乱暴に言うと、いい焙煎豆は、どんな風に挽いてどんな風に淹れても美味しいということのようです。

 

 美味しい豆が作られるのには、焙煎士の方の技術や経験が大きく関わってくることはもちろんですが、それは好みもあると思うので別として、

 ①新鮮な生豆であること(ニュークロップ)。

 ②欠格豆(カビ・未成熟)が取り除かれ、

  豆の大きさや形も揃えてハンドピックされていること。

 ③焙煎されたての酸化していない新鮮な豆であること。

などが基本条件のようです。

 

 でも、それを考え始めると、その条件の満たされた豆を手にすることがいかに難しいかということがわかりました。焙煎日の明記されたコーヒー豆って、あまり見かけませんし、焙煎された後の豆を見ても、素人には欠格の豆かどうかはわかりません。

 

 その一方で、今は、熱い思いを持たれた焙煎士の方がいらっしゃるコーヒーショップやコーヒー豆専門店がたくさんあるので、なにを注意すればいいのかがわかれば、「ちゃんと選ぶ」ことができるという気がします。

 質のいい豆を焙煎し、酸化しない新鮮なものを売ってくれる。焙煎士の方や喫茶店の店主の方が、口に入るその時まで、見守っていてくれているというイメージです。それが、「信頼感」なのではないでしょうか。

 

 霧立ち上る樹海の中で、あてどもなく、ただ大きい看板を探していたような、そんな私のコーヒー豆選びに、磁石と地図が手渡された、という感じです。